御本尊に向かうとき、必ず正座をしないといけないの?

必ず正座をしなければいけないということはありません。大事なのは尊敬の念をもって、御本尊を拝していく心です。

勤行・唱題の時に正座をするのは、今の日本における一つの形式です。御本尊に向かう際、必ずしも正座でなければならないということではありません。
世界では、正座の習慣がない地域も多くあります。その地域の人々が無理に正座をすれば、心豊かに行うべき勤行・唱題が、かえって苦痛になってしまいます。もちろん日本でも、いすを使っても全く問題ありませんし、足が悪い方は、足を崩してもかまいません。
一方、どんな姿でも良いということではありません。きちんとした身なり、尊敬の念をもって、御本尊を拝していこうとする信心の姿勢が大切です。座り方などの決まりごとは、時代や地域の風習、習俗に随えばよいといえるでしょう。
いたずらに形式にとらわれることよりも、大聖人の御生命そのものである御本尊に向かっていこうとする心が重要です。勤行・唱題を続けていくなかで、自身の生命を磨いていくことが、私たちの仏道修行の根本なのです。