心を大きく広げて 2026年新年勤行会拝読御書「報恩抄」
2026年が明けました。新年を迎えるといつもワクワクします。
創価学会では、2026年のテーマを「世界青年学会 躍動の年」と掲げています。大草原を生き生きと駆ける駿馬のように、心を躍らせながら素敵な一年にしたいですね。
新しい一年の出発に当たって、自分のことや家族のことで、ああなりたい、こうなってほしいと願うことはありますが、人のためにも行動できる心の広い自分でありたいとも思います。
心の広さで言えば、日蓮大聖人のスケールはけた外れです。
生命を最高に尊ぶ南無妙法蓮華経という教えを打ち立てたことで、未来永遠にわたる人類の幸福への道を開いたことを宣言されたんです。時空を超えた壮大さ!
ここでは、身近な一人を大切にする行動が、人類を包む世界平和の道であることを、創価学会の2026年の「新年の御書」である「報恩抄」を通して学びます。
本文
日蓮が慈悲曠大ならば、南無妙法蓮華経は万年の外未来までもながるべし。日本国の一切衆生の盲目をひらける功徳あり。無間地獄の道をふさぎぬ。この功徳は、伝教・天台にも超え、竜樹・迦葉にもすぐれたり。極楽百年の修行は穢土の一日の功に及ばず。正像二千年の弘通は末法の一時に劣るか。これひとえに、日蓮が智のかしこきにはあらず、時のしからしむるのみ。春は花さき、秋は菓なる。夏はあたたかに、冬はつめたし。時のしからしむるにあらずや。
(御書新版261ページ10行目~14行目、御書全集329ページ3行目~7行目)
意味
日蓮の慈悲が広大であるならば、南無妙法蓮華経は万年のさらに先の未来までも流布するであろう。日本国の一切衆生の盲目を開く功徳がある。無間地獄への道をふさいだのである。
この功徳は伝教や天台をも超え、竜樹や迦葉よりもすぐれている。極楽での百年の修行は穢土での一日の善行に及ばない。正法・像法二千年の弘通は、末法の一時の弘通に劣るであろう。
これは、ひとえに日蓮の智慧がすぐれているからではなく、時がそうさせるのである。春は花が咲き、秋は果実がなる。夏は暖かく、冬は冷たい。これらも時がそうさせることではないか。
日蓮大聖人の出家の際の師匠である道善房の訃報を受けて、その報恩と追善供養(死者の冥福のための祈念・仏事)のために執筆されたのが「報恩抄」です。
穢土とは煩悩に満ちた現実社会(娑婆世界)を指し、末法とは争いが絶えず、何が正しい教えなのかが見失われる時代をいいます。
古来、繰り返されてきた自然災害や戦争、飢饉など、個々人の人生を奪い去る過酷な現実に対し、大聖人は、“今ここ”に生きる人間が持つ無限の可能性を信じ抜かれました。
その可能性を現実に開きゆく方途として、法華経の肝心である南無妙法蓮華経の実践を確立することで、人類が不幸へと転落する道を塞いでくださったのです。
大聖人が「報恩抄」を著されたのは1276年(建治2年)。それからちょうど750年が経った今、世界中で日蓮大聖人の仏法が実践され、宿命を使命に、悲哀を歓喜に変える無数のドラマが紡がれています。
一方、国連のグテーレス事務総長は昨年、現代の災厄として、暴走する紛争、蔓延する不平等、猛威を振るう気候危機、制御不能なテクノロジーを挙げました。
同時に、「希望を実現するために。希望を広めるために。原則を守ること。真実を語ること。決して諦めないこと」とも語りました。(国際連合広報センターWEBサイトから)
人間の尊厳性を蔑ろにする課題を乗り越えるために、諦めないために、一体、何が必要でしょうか。
池田先生は、今回の御文について次のように綴られました。
道善房を救い、ひいては将来永遠にわたって一切衆生を幸福への軌道へと入らせるとの大確信でありましょう。
“一人でも、苦しむ人がいるならば、草の根をかき分けても救っていく。絶対に絶望と悔恨の人生に転落させない!”――これこそ、大聖人の慈愛の師子吼に連なる学会の師弟の精神です。(『勝利の経典「御書」に学ぶ』第22巻)
日蓮大聖人がそうであったように、一人の人間が持つ可能性を信じ抜くこと――簡単に言えば、身近な一人をとことん大切にすることが、人類の可能性を信じ抜くことに通じるのではないでしょうか。
“世界の平和のために”、“人類の幸福のために”と心を大きく広げながら、具体的には身近な一人を大切する行動を心がける。そんな一日一日を積み重ねたいと決意しています。
御書のページ数は、創価学会発行の『日蓮大聖人御書全集 新版』(御書新版)、『日蓮大聖人御書全集』(御書全集)のものです。
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