「決めて」「祈って」「行動する」──信じる力で挑戦を 2026年1月度座談会拝読御書「諸法実相抄」

創価学会では、毎月、全国各地で座談会という集いを開き、鎌倉時代の日蓮大聖人(1222年~1282年)が書き残された「御書」(論文や手紙など)を学び合います。機関誌の「大白蓮華」や「聖教新聞」には、その月に学ぶ「座談会拝読御書」を解説する記事が掲載されていますので、ここでは、信仰を持っていない方々にも理解しやすい視点から、青年部員が御書の内容を解説します。

2026年あけましておめでとうございます!
本年もよろしくお願いいたします。

2026年は、十干十二支でいえば丙午(ひのえうま)。
調べたところ、この丙午は「丙」「午」ともに火の性質を持つようで、「情熱」や「行動力」といったことを象徴しているとも言われているようです。冬季オリンピックに野球のWBC、サッカーのワールドカップがある本年は熱い一年になりそうな予感がします。

創価学会の本年のテーマは「世界青年学会 躍動の年」。

力強く活気あふれる一年にすべく、今月の拝読御書「諸法実相抄」を通して創価学会の信・行・学の実践、さらには「決めて」「祈って」「行動する」人生を開く方程式について一緒に学んでいきましょう。

拝読御書について

諸法実相抄は、1273年(文永10年)、日蓮大聖人が52歳のときに流罪地の佐渡で著され、最蓮房に与えられたお手紙とされています。

最蓮房は天台宗の学僧でしたが、何らかの理由で佐渡に流され、そこで大聖人の弟子になったと伝えられています。

このお手紙では最蓮房が法華経の方便品に説かれる「諸法実相」の意義について質問したことに答えられ、あらゆる事象(諸法)の本質(実相)が南無妙法蓮華経であると示されています。

そして、大聖人の門下となり、大聖人と同じ心で南無妙法蓮華経の仏法を弘める男女は平等であると宣言されます。

最後に、御本尊を強く信じて、「行学の二道」に励んでいくよう促されているのが今回の御文の箇所です。

信・行・学の実践

本文

行学の二道をはげみ候べし。行学たえなば仏法はあるべからず。我もいたし、人をも教化候え。行学は信心よりおこるべく候。力あらば一文一句なりともかたらせ給うべし。

(御書新版1793㌻3行目~4行目・御書全集1361㌻11行目~13行目)

意味

行学の二道を励んでいきなさい。行学が絶えてしまえば仏法はない。自分も行い、人をも教化していきなさい。行学は信心から起こる。力があるならば一文一句であっても人に語っていきなさい。

日蓮大聖人の仏法における修行の基本である「信・行・学」について示されています。

ここで「行」とは具体的な実践のことで、「自行」と「化他行」の両面があります。車の両輪のように、どちらが欠けても仏道修行は成り立ちません。

自行とは、自分が功徳を受けるための勤行(読経・唱題)、化他行とは他人に功徳を受けさせるために仏法を教える実践です。また広宣流布のための、さまざまな実践活動も、化他の修行となります。

また、「学」とは教学の研鑽であり、御書を根本に仏法の理解を深めることです。

この「行学の二道」が仏法の実践の根幹であることを教えられています。
そして、その行学の根本が信心、すなわち大聖人の仏法を信じていくことであると示され、力の限り語っていくことを教えられています。

「信・行・学」の三つのどれが欠けても、正しい仏道修行にはなりません。
信を根本に、行じ、学ぶ両方を実践することで、信をさらに深めていくことができるのです。

自分の可能性を信じる

それでは、なぜ「行・学」に対して「信」が根幹となるのでしょうか。

それは「信」こそが出発点であり、あらゆる実践のエンジンとなるからです。

そもそも「信」とは、南無妙法蓮華経の御本尊を信じていくことですが、平たく言えば、自分自身の可能性を信ずることであると思います。

目標に向かって行動を起こしていくことにも、自分を成長させるために研鑽をしていくことにも、自分自身が決意するところからはじまります。決意があいまいなままだと十分に力を出しきることができません。

反対に、目標を達成した自分自身の姿、大きく成長した輝く姿を思い描いて信じることで100%以上の力を発揮することができるのではないでしょうか。

私は昨年、仕事で大きなプロジェクトに携わることになりました。今までの業務との両立もあるなかで不安を抱えながらのスタートだったんです。しかし、“ここが自身の使命の舞台、必ずやりきる”と決めて祈り、一つ一つの課題に全力で向かっていくなかで、力をつけて大きく成長することができました。

創価学会の信仰には、「決めて」「祈って」「行動する」という人生を開く勝利の方程式があります。

決めるとは、信じると言い換えることができます。必ずできると心を定める。自分の可能性を信じる。そうやって誓いを立てることから出発し、具体的に祈り動いていくことで、どんな高い壁をも乗り越えることができます。そしてそれを繰り返してくことで、人生を大きく開いていくことができるはずです。

池田先生は綴られています。

一人ひとりの生命に、無限の可能性が秘められています。学会員は、この境涯に到達できるのです。
自分の仏性を信じ、人々の仏性をも信じて行動し抜いていく。
このような精神革命の時代を築いていくこと自体が、実は、広宣流布にほかなりません。(中略)
その「信」を根本として織り成されてきた全国、全世界の学会員の体験談には、識者の方々も驚嘆し、讃嘆しています。(『信仰の基本「信 行 学」』)

「信じる力」で目標に向かって挑戦し、躍動する一年にしていきましょう。

御書のページ数は、創価学会発行の『日蓮大聖人御書全集 新版』(御書新版)、『日蓮大聖人御書全集』(御書全集)のものです。

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