〈完全解説〉週刊誌が創価学会ネタで稼ぐ4つのステップ 

案の定というか、予想通りというか、一部週刊誌がまた怪しげな「創価学会ネタ」を書いています。

旧統一教会のネタも読者の熱が冷めてきて、次は創価が稼ぎ時――そんなところでしょう。

ネットを含めて、週刊誌の記事に気を留めることがレアな私たち世代ではまったく話題にならないですが、父親世代の先輩とは先日、こんな会話になりました。

先「見出しも記事も相変わらずだね~」
私「相変わらずですよね~」
先「君、それは違うよ」
私「……は?」
先「君の相変わらずと、私の相変わらずは違うのだ」
私「…………」

聞けば、先輩の「相変わらず」は、「30年も前から手法が相変わらず」という深遠な意味だそうで。

ちょっと興味が湧いたので、昔の週刊誌の「創価学会ネタ」を少し調べてみました。

すると、そこには確かに、30年前から変わらずどころか、“方程式”とさえ言えそうなワンパターンの手法が、見事に存在しているではありませんか。

そこで、創価学会ネタで金を稼ぐ週刊誌の“様式美”を、四つのステップにまとめてみました。

(一部)週刊誌の“方程式”

●ステップ1:無関係の話を無理に「寄せる」

いま世間を騒がせている旧統一教会の問題。これは多くの識者が指摘する通り、「反社会的活動を長年継続する団体」の問題であって、「宗教」一般の問題ではありません。

まして創価学会は無関係。にもかかわらず、「『創価学会』と『統一教会』」と並べて一部週刊誌が煽り立て、懸命に火の粉を飛ばしています。

これ、例えば1995年の「オウム事件」の時も同じでした。

創価学会にまったく関係のない事件でしたが、週刊誌は「オウムと創価学会」と大見出しで名前を並べ(ちなみに記事に創価学会はほとんど出てこない)、何とか創価学会に無理やり寄せようとしました。

●ステップ2:「デマ」と「ハリボテ見出し」

財務の額は収入の10分の1とか、創価学会が被害者救済新法を“骨抜き”にしたとか――今も日々新たなデマが出てきますが、これも昔からお決まりのパターンです。

たとえば95年、東京・東村山市で反創価学会運動を展開していた市議がマンションから転落して亡くなるという事件が起こりましたが、この時も一部週刊誌は、何の証拠もなく市議が「創価学会に殺された」と大々的に騒ぎました。

ここでは詳述しませんが、結果として法廷で名誉棄損が確定し、週刊誌は創価学会に対して「謝罪広告」を出しています。(参照:東村山市議をめぐるデマ事件について

最近の記事も、中身はといえば、存在が不確かな人物や、“アンチ創価学会”の人物を並べ、根拠不明の話で「水増し」した内容。

ネタが弱くても人を釣れるような、大げさなハリボテ見出しも相変わらず。

そういう方程式を、私たちは知っておく必要があります。

●ステップ3:古いネタをこすり続ける

もう説明も不要ですね。

デマやハリボテ見出しが世間に飽きられてくると、古い話を何度も引っ張り出してこすり続け、小さな話にさも大事件のような大見出しを付けては必死に煽り立て、金を稼ぎます。

●ステップ4:そして「政治家」が利用

さあ、“方程式”の仕上げです。

特定の団体や政党を攻撃したい政治家が、デマと憶測の週刊誌記事を「根拠」として取り上げ、「これが本当ならば、まことに由々しき事態であります」とか何とか、眉間にしわを寄せて見せる。いや、だからデマと水増しなんだって。

これからどの政治家がどう動くのか、何をどう利用するのか、よく見ておいた方がいいですね。

何と言ってもこれ、“方程式”ですから。

誰かが、怪しげな話を根拠にして「まことに由々しき……」とか言い始めたら、「お!本当に来た!」と、その変わらぬ様式美に、皆で感嘆の声を上げましょう。

「週刊誌的な見出し」とは 

以上、週刊誌が学会ネタで稼ぐための4つのステップでした。

「まったく『完全解説』じゃないぞ!」

とお怒りの方もいるかもしれません。

その通りです。

これが週刊誌的な見出しの付け方です。

こういう目で見ていくと、一部週刊誌の古色蒼然たる手法の数々も、「ああ、はいはいそれね」と俯瞰しながら楽しめるかもしれません。

最後に。

売らんがための筆に熱が入るあまり、「人権侵害」に至っているような記事も、時代を問わず頻発し続けています。

私たち世代はそういうことにとても敏感なので、記者の皆様、その点はぜひ、気を付けた方がいいと思います。

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