池田先生の平和提言に学ぶ——地球民族主義に根付く世界平和への王道

私たちの体を構成する細胞は、細胞膜と呼ばれる膜で区切られ、自分の内側と外側を厳密に分けることで健全な状態を保っている。

といっても、細胞は一つで生きているわけでなく、常に外の状態をモニターするとともに、内側の情報を外に知らせ、様々な環境変化に対応している。

例えば、ウイルスが体内に侵入してくれば、抗原提示細胞と呼ばれる特殊な細胞がウイルスを細胞内に取り込み、ばらばらにして、目印として細胞の外側に出し、細胞の中で起きていることを周囲の細胞に知らせる。

T細胞を中心とする免疫細胞はその目印を受け取ることで、侵入してきたウイルスを覚えることができ、結果としてウイルスに対する攻撃力を獲得する。細胞が対応しないといけないのは、ウイルスだけでなく、温度、酸素、イオン状態などあらゆる状態変化である。

細胞は単独で生きているはずもなく、無数の細胞同士が意思疎通をはかることで、体の健康を維持しているのである。

1957年9月8日、戸田城聖先生は原水爆禁止宣言を発表され、原水爆の使用に対する人間の己心の魔性にくさびを打たれた。

池田大作先生は、40年間にわたって「SGIの日」記念提言を発表され、20227月20231月、4月にも、核問題に対して繰り返し提言を発表された。核兵器廃絶に向けた国連主導の取り組みなど具体的な方途を提案されている。

現存する核兵器は地球をゆうに破壊できる能力を持つとされ、抑止力という理由だけでその存在を正当化するのは難しい。核戦争になれば、それを使った国の利益が守られるはずもない。

細胞は危機の時ほど、細胞外と意思疎通をはかり、体全体を守るため、周囲との協力関係を強固にする。少数の細胞が起点となって、体全体の細胞が力を合わせ、事態に対応するのである。

立正安国論に説かれる「一身の安堵を思わば、まず四表の静謐を禱るべきものか」(御書新版44ページ・御書全集31ページ)を身読し、ともかくも身近な友と思いを語り合い、力を合わせる。

他人だけの不幸も自分だけの幸福も存在しないということは、地球という視点で見ても同じことが言えるということを再認識したい。


池田先生の平和提言はこちら(創価学会公式サイト)

NPT再検討会議への緊急提案 2022年7月26日

ウクライナ危機と核問題に関する緊急提言「平和の回復へ歴史創造力の結集を」2023年1月11日

G7広島サミットへの提言「危機を打開する“希望への処方箋”を」2023年4月27日

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