「王仏冥合」って、どういう意味ですか?

仏法の精神を根底に、社会のさまざまな活動を繁栄させていくことです。

ネット上には、王仏冥合の説明として“政治と宗教を融合させる”というような誤った解釈が散見されます。「王仏冥合」とは「世間法と仏法を合致させる」という意味で、「王仏」と「冥合」から成る言葉です。
「王仏」とは、「王法」と「仏法」のことで、王法は世間の現象を意味します。
「冥合」とは、奥深くで合一しているということです。
つまり、生命尊厳・人間主義の仏法の精神を根底にしながら、芸術、教育、政治、経済などの、社会のあらゆる活動を豊かに繁栄させていくことが「王仏冥合」であり、政治と仏法が制度的に、直接、一体化することではありません。

1964年、公明党の結党宣言には「王仏冥合」という言葉が盛り込まれました。
それを、あろうことか「公明党は創価学会の国教化が目的」であると、元の意味から大きく誤って解釈する言説が、いまだに見受けられます。60年以上もアップデートされていない誤った言説が、今なお無節操に繰り返されているのです。

なお、現在、公明党が採択している新綱領では「王仏冥合」「仏法民主主義」という言葉を使わず、党の基本理念を“人間性尊重の中道主義”としています。

先に述べたように、「王仏冥合」は表面的な制度と仏法を一体化させることではありません。言葉の定義からしても「国教化が目的」との批判は的外れです。