コメの素晴らしさを伝えたい

5000円。

スーパーの米売り場に並ぶ米袋を見ると、去年までが別の時代のように思えてくる。国民の誰もが直面する「コメの高騰」。「高くても買える」という家庭もあれば、うちのように、半年くらいでパンやパスタが食卓に並ぶ日が増えた家もあるでしょう。ごはんで育った私としては、ちょっと寂しさを覚えてしまいます。

私の実家では、高齢の家族がいることもあり、パンやパスタに変えることも簡単ではありません。5キロのお米の値段がこの1年で2000円も上がったことで、確実に家計は圧迫されていることを感じます。

今月、近所のスーパーで運良く、政府が放出した備蓄米が店頭に並び、買うことができました。ブロックのように堅固に敷き詰められたお米たちが「5キロで2160円」という堂々たるポップとともに鎮座しておられる。スターが凱旋帰国したみたいな信じがたい光景に、思わずスマホで写真を撮ってしまいました。これは家族も喜ぶに違いない! 久々に、心から「うれしい」と思えた買い物でした。

備蓄米放出の扉を開けた男

そもそも「政府備蓄米」とは、基本的には災害時や、深刻な不作のときにしか放出できない特別な存在。昨年の夏からお米が高騰しても、市場に出回ることはありませんでした。それがなぜ今、スーパーなどで買えるようになったのでしょうか?

それは、政府が備蓄米を売る方法を「競争入札」から「随意契約」に見直したことで、流通の滞りがなく展開されたためです。
2024年9月、国会の場でスーパーなどにお米がない状況に対して、いち早く「備蓄米の活用」を訴えた人物がいます。それが、高橋みつお。公明党の参議院議員です。昨年まで農林水産大臣政務官だった彼は、コメの供給を取り戻して価格を下げられるよう、備蓄米を活用すべきだと、農水省内で提案したのです。
この提案を受け、公明党としても、備蓄米を不況ではない時にも活用し、コメの品不足に対応できる仕組みを検討すべきだと政府に申し入れました。

やがて政府が備蓄米の放出を決定。これまでにない活用の道を開いたことについて、石破総理も5月に「高橋みつお議員から指摘をいただいた。これが備蓄米放出のきっかけになった。大変ありがたい」と述べました。スピード感をもって供給するために用いられた「随意契約」という手法についても、小泉大臣が「公明党の新しい発想だ」と評価していたのが印象的でした。

まさに、2000円台のお米が店に並ぶ光景への扉は、高橋みつおさんの提案から開かれたのです。地味で目立たない話ですが、多くの方の関心を集める米問題だからこそ、この偉大さを全国民に声を大にして伝えたい。

推したいのはここから

私が高橋みつおさんを推すポイントは、これだけではありません。むしろお伝えしたいのは、ここからです。

高橋みつおさんは備蓄米の活用を提言しただけではなく、一般国民への流通に先んじて、必要とされているところに一刻も早く届くようにと、フードバンク(余った食品を無償で提供する活動)への提供を強く訴えたのです。現場で聞いた「子育て世帯は春休みに出費がかさむ」という声に応えるべく、子どもが新学年になる前に届けられるようにと、具体的な提案をしているところに、高橋みつおさんの「心」を感じます。

この支援を受けた方々から寄せられた、お米が届いた喜びと感謝の気持ちが書かれたハガキは、山積みになっていました。

高橋みつおさんの発想は、ただ米を市場に流通させればいい、という次元ではなくて、「この問題で本当に困っている人に、どう手を差し伸べていくのか」という意識からだったんだと感じました。

大きな問題をどうするかばかりに目を奪われがちななかでも、「現実に困っている人」のために何が必要かを考え、動くことこそ、政治家の果たすべき役割だと思います。
だから、この人はただの政治家じゃない、ちゃんと「人を守る」政治家なんだと、いっそう応援したくなりました。今は、このフードバンクへの支援が恒久的に行われるように動いているほか、お米の増産と農家の収入を支える仕組みをつくるために奔走しているそうです。

感謝を忘れない

一刻も早く、お米を市場に流通させようとする中、ある政治家が「1年経った備蓄米は動物の餌になるから、安くできて当然」という趣旨のことを言っていました。発言の背景にはいろいろあるのでしょうが、安く手に入るお米を切実に求めている国民がいるのに、笑いながらこうした物言いをすることに、気分が悪くなりました。私たちの生活のことをどう思っているのでしょうか。

この発言が炎上することと対比する形で、備蓄米が適切な管理によって品質が損なわれていないことや、おいしい食べ方などが発表・拡散され、大いに参考になりました。
今回、お米が家庭に届きはじめたのも、政治家や官僚だけではなく、なるべく早く家庭に届けようと努力をしてくれた企業や、輸送に関わった方々のおかげだと思っています。

お米を安く買えたことはラッキーだけれど、このために汗をかいてくれた人への感謝を忘れたくない。そんな思いを込めて、家族で食卓を囲みながら「いただきます」をしました。

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