「子育て」×「学会活動」

前回の記事「私がパパサークルに取り組む理由」に多数の反響の声をいただいた。今回は、「子育て」と「学会活動」について、私の経験をもとに考えてみたいと思う。

「子育てに追われて学会活動が思うようにできない」

創価学会の地域のリーダーとして、子どもを持つ男子部のメンバーから、「子育てに追われて学会活動が思うようにできない」という相談を受けることがある。

自分自身も同じような感覚を持ち、悩んできたので、その気持ちが痛いほど分かる。

育児を一人でしなければいけない時間が長く続くことは過酷だ。

特に我が家は3人育児となり、妻一人で子ども3人を見ることがどれほど大変か、実感している。

自分自身も休日に丸一日、子どもたちと家で過ごすと、「見て見て!」と3人から次々と声をかけられる。3人で仲良く遊んでいたかと思うとケンカして誰かが泣き出す。牛乳をこぼす。「怖いからトイレに付いてきて」、、、と。止まることのない子どもたちからのリクエスト、トラブルに応えながら、家事もこなそうと思うと、休まる暇はない。

こうした状況を理解し、仕事が多忙なパパであればなおさら、子どもや家族と過ごせる貴重な休日に学会活動に行きづらいと思うこともあるだろう。

家事、育児をしながら学会活動もしている男子部員の中にも、出かける時に子どもから「パパ行かないで」と言われ後ろ髪を引かれたり、こんなに大変な状況で出かけるのかという妻からの視線を感じながら活動に出かけたりと、ある種の「申し訳なさ」を感じながら学会活動をしているという人もきっと少なくない。

私も地域の創価学会のリーダーとして、休日も学会活動で出かける時間が多いが、送り出してくれる妻、家族への感謝は尽きない。

家庭を大切にし、良き市民と慕われることが広宣流布

池田大作名誉会長が小説『新・人間革命』の中で、オーストリアの創価学会の同志に次のように語っているシーンがある。ここに、「子育て」と「学会活動」の悩みに答えるヒントがあると感じる。

広布を担いゆく皆さんは、自分自身を、家庭を大切にし、良き市民として周囲の人たちから慕われ、尊敬される存在となって、地域、社会に貢献していくことが大事です。生活を離れて仏法はありません。一人ひとりが心身ともに健康で、人格的にも尊敬され、社会的に立派な輝く実証を示していくことが、広宣流布の力となります。(『新・人間革命』第30巻 上「暁鐘(前半)」)

日蓮大聖人の残された御書の中には、「御みやづかいを法華経とおぼしめせ」(御書新版1719ページ・御書全集1295ページ)という一節がある。

「御みやづかい」とは、当時で言えば主君に仕えることであるが、今の時代に即して言えば、仕事・社会活動・生活など、「"自分がなすべきこと"すべてを信心と思いなさい」ということになるだろう。

ここには、子育てや仕事によって信仰活動に参加できていないことを責める視点はまったくない。

「広宣流布」(=仏の覚りである正法を人々に流布し、万人を仏の境涯に導くこと)とは、決して創価学会の活動をすることだけに留まらない。

地域で、社会で、職場で、家庭で、貢献の生き方をしてこそ、宗教の存在価値はある。

信仰で自分自身を磨き、自己の課題に挑戦する中で、子育てしていることも、仕事をしていることも、すべて広宣流布に繋がっていると、両立に悩む男子部員にエールを送りたい。

コロナ禍での活動形態の変化

コロナ禍はありとあらゆる生活様式を変化させた。

私たち創価学会の活動も例外ではない。

緊急事態宣言下で、直接会うことが難しい中にあっても、オンラインのツールを駆使し、絶やすことなく励ましを送ってきた。

対面の活動を徐々に再開した今も、創価学会の各地の組織では、場面に応じてオンラインのツールを活用し、会合や一対一の励ましを進めている。

子育て中でなかなか外に出ることができないというメンバーも、自宅からオンラインなら参加できるという人も多くいる。

長く苦しいコロナ禍であるが、励ましの機会を広げることができたことはプラスに捉え、今後も変化の時代を乗り越える智慧を発揮していきたい。

「子育て」×「学会活動」で広宣流布は加速する

わが地域でも子どもを連れて創価学会の会合に参加している男子部員の姿をよく目にするようになった。

先日、地域で行った七五三の集いやSOKAユースフェスタにも、祖父母も含めて、親子、家族で連れ立って参加する方々の笑顔が輝いていた。

信仰の喜びを家族全員で分かち合う場の重要性を改めて感じる一幕であった。

創価学会員としての信仰活動は一生涯続く。

だからこそ、家族の応援、家族の仲が良いことが、基盤として重要だと感じる。

私自身、子育てにも学会活動にも全力で取り組む中、先日、夫婦で仏法対話を続けていた友人を入会に導くことができた。

入会したのは、家族で遊んでいる公園で出会った、子どもを持つ一人のお母さんだ。

その後も家族ぐるみで一緒に遊ぶ中で交流を深め、自然と仏法対話となり、悩みを乗り越えたいと入会を決め、今、我が家のみならず、学会家族の輪の中で信仰を深めている。

時間は有限であるが、本来は「子育て」と「学会活動」は相反するものではなく、相乗効果で広宣流布を加速させるものだと私は考えている。

「子育て」×「学会活動」。さらに広宣流布の裾野が広がる明るい未来を展望したい。

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#家庭・育児 #活動

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